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2005年05月14日:「地名を決める」ということ

2004年09月05日:道路標識のローマ字

    
    

 
 
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 ■2005年5月14日:「地名を決める」ということ

 「南セントレア市」という奇妙な(恥ずかしい)市名をめぐるドタバタを始め、近年「地名」については馬鹿げた、悲しくなるような話題が多い。しかし、その中で、5月11日の河北新報が伝えたニュースは大変嬉しいものであった。

 その内容は、今回の大合併で近接する都市と実質的には併合に近い形で合併し、名前も消えることになる中規模の町の一部が、その町に併合される以前の旧い集落名を大字(おおあざ)名として残すことに決めた、というものである。

 このように、やっと「地名は守るべき伝統文化の一つ」という認識が広まってきたことがなによりも嬉しい。この「文化としての地名」というテーマは、これから少し続けて書いていくつもりである。

大字名選びに住民投票 山形・温海の山五十川地区

 山形県温海町の山五十川(やまいらがわ)地区で、合併を機に読みにくい大字名を変えるかどうかを問う住民投票が行われた。9日に行われた開票の結果、現地名を支持した人が約6割に上り、変更にはいたらなかったが、投開票には地元の児童も加わり、「地域を見つめ直すいい機会になった」と喜んでいる。

 山五十川地区は180戸、約650人の集落。昭和の大合併以前は「山戸(やまと)村」で、現在も地区唯一の小学校や郵便局、駐在所などは「山戸」の名が付き、山戸能という伝統芸能もある。一方、「山五十川」は明治時代の旧村名。5キロ離れた海側に「五十川(いらがわ)」地区があり、「山側にあるから山五十川と付けられた」という説もある。五十川地区と混同され、郵便物の誤記や誤配も多いという。

 温海町を含む周辺6市町村が10月、新「鶴岡市」になるのを機に「地名を変えたらどうか」と機運が盛り上がり、同地区の自治会が山戸と山五十川の二者択一で投票を行うことを決めた。有権者は小学1年生以上の約600人とした。
 8日、対象者過半数の308人が地元の公民館などで投票。翌日開票の結果、山五十川が181票、山戸が123票だった(白票など4票)。

 開票作業に参加した山戸小6年の三浦千和さんは「こういう投票は初めてなので勉強になった。愛着のある今の地名でいいと思っていたので、自分の投票通りになってよかった」とにっこり。
 山五十川公民館長の三浦喜和男さん(62)は「住民レベルで地域自治を考えるいい機会になったし、投票で決まってすっきりした。これからも山五十川の名前に誇りを持ち、大事にしていきたい」と話している。
(河北新報 5月11日)


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 ■2004年9月5日:道路標識のローマ字

 来春開港する中部国際空港が、一種の愛称・商標として「セントレア」なる名前を名乗ることは聞いていたが、それにしても馬鹿げたことが起きたものだ。
 連絡道路の標識に「Sentorea」とローマ字表記を加えたら、『正式な「英語表記」ではない』という理由で書き換えを求められた、というのである。
 国際空港として、成田、関西とならんで日本を代表する空港である以上、正式な英語名称とその表示は当然必要であるが、それは当然「Cyuubu International Airport」(敢えて“Cyuubu”とする、理由は別稿で)でなければならないはずである。商標として名付けられた、しかも「造語」である「Centrair」など、いかなる意味でも「正式」などとは言えないだろう。
 何も「セントレア」が悪いと言うのではない。ただ、これはあくまでも日本国内で日本人が施設の「固有名称」として名付けたものであって、あくまでもカタカナで表記される「欧米モドキの日本語」に過ぎない。それが偶々英語の単語をヒントにしたものだからと言って「正式な英語名」などとたわけたことを言っては困るのである。
 要するに、未だに「西洋的なものはカッコイイ」という情けないレベルの人々が、「セントレア」なる商標を思いつき、さらにそれを英語モドキにラテン文字で表記して喜んでいる、というだけのことである。

改め「Centrair」 道路標識ローマ字変更 【名古屋】
 中部国際空港開港に向け、いったん「完成」していた空港へ渡る連絡道路の標識が、夏休みの間に書き換えられた。愛知県道路公社が空港の愛称「セントレア」を「Sentorea」とローマ字表記していたが、空港会社のロゴなどに合わせた正式な英語表記の「Centrair」に改めた。現在は緑色のカバーがかけられ、来年2月の開港を待つ。
 空港島内の貨物地区へ下りる「セントレア東インター」出口を示す標識。国土交通省と内閣府の共同省令が「(標識は)外国人にもわかりやすいようにローマ字表記で併記する」と定めているため、公社は「ローマ字つづりにしなければならない」と解釈。ヘボン式のつづりで表記した。
 だが、セントレアはもともと中部を表す「Central」と空を表す「Air」の合成語。島内のほかの施設も英語表記の看板を掲げており、「利用者が混乱しない統一した表記にすべきでは」(空港会社幹部)と、書き換えを求める声が上がっていた。
 阪神高速にある「ユニバーサルシティ出口」の標識が「Universal City」と英語表記されている例もあり、国交省側も「しゃくし定規にローマ字つづりに限定するものではない」と同公社に説明。公社は「広く解釈できるとは知らなかった」と書き換えた。
 朝日新聞(名古屋)2004年9月4日(夕)


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