現代社会を考える (ブログ・アーカイブ 2009〜)


 

2014年06月24日:「見出し」の悪意

2013年10月01日:6年前の9月27日

2010年06月22日:浜名湖ボート転覆事故

2010年04月07日:乗用車火災事件で隠されていること

2009年12月22日:トヨタ自動車という権力

2009年10月28日:女性の社会進出、日本は75位

2009年07月31日:推定有罪という病

2009年04月15日:見出しテロ" に画期的判決

2009年04月10日:千葉県知事選における森田健作氏の勝利

2009年04月04日:ロケット・ミサイル・飛翔体!


 
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■2014年06月24日:「見出し」の悪意

 6月21日、指宿市(鹿児島県)のJR線で土砂崩壊があり、直撃された観光列車が脱線、重傷を含む複数の負傷者が出る事故があった。その後、この列車の運転士が、現場写真を無料通話アプリ LINE で知人ら向けに投稿していたことが発覚した。

 この問題について、6月23日夜の検索サイト Yahoo のトップ画面では、次のような見出しが表示された。

「脱線直後に運転士がLINE投稿」



 これは言語道断である。(乗客に)重傷者まで出ており、しかも高齢者の多い乗客の救護にも当らず、現場写真など撮影し、それをLINEで "知人" に送っていたとは。そんな "ふざけたヤツ" が運転するから事故も起きるのだ!
 この「見出し」を見た人々の多くが、上記のように感じたであろう。JR北海道に続いて、今度はJR九州か、もういいかげんにしろ・・・等々 早速この運転士の実名や写真を "晒して" 、叩きにかかっている人々が居るかもしれない。

 ともかくリンク元である FNN の本文を読んで見よう。



 やはり、次のように記述されている。
「・・事故直後に撮影した現場の写真を、無料通信アプリ「LINE」に投稿していた・・」
 この文章は、厳密には "ウソは書いてない" のだが、いくつかの重要な「事実」を書かないことで、きわめて "危ない" 記事となっている。試しに、この文の句点(、)の位置を変えてみよう。
「・・事故直後に、撮影した現場の写真を無料通信アプリ「LINE」に投稿していた・・」
 より明確になったとは思うが、こちらの文章は "事実と異なっている" のである。

 では、先の文は「何が正しい」のだろうか。本稿の最後に読売新聞の記事を引用して示すとおり、運転士は確かに「事故直後に撮影した写真」の一部をLINEに投稿したのだが、投稿したのは「事故直後ではない」のである。
  FNN の記事は、投稿の「時間」について表記しないことで、読み方によっては誤解を与える、あるいは誤解に誘導する表現となっている。そして、Yahoo の見出しはまさに「その方向で」曲解した内容を記載したのである。

 もちろん、一段落した後とはいえ現場写真の私的投稿などもってのほかであり、当然JR九州も処分するとしている。
 しかし、事故の原因は自然災害であり、施設管理者・運転管理者はともかく一運転士にはその責任はない。現場写真も業務命令で撮影したものであり、事故現場においてこの運転士は批判・非難されるべき行動は何もとっていない。
 ところが、先にも述べたように、Yahoo トップ画面におけるこの「見出し」は、運転士に対する過大な社会的バッシングを招く可能性をもっている。「まとめサイト」による記事内容の単純化・過激化、あるいは誤解・曲解が問題として認識され始めているが、Yahoo のような大手ポータルサイトのこのような「見出しテロ」的表現の危険度もより重大であると考える。
 
 脱線事故の運転士、現場写真をLINEに投稿
読売新聞 6月23日(月)22時45分配信
 
 鹿児島県指宿(いぶすき)市のJR指宿枕崎線で21日に起きた観光特急列車「指宿のたまて箱」の脱線事故で、この列車の男性運転士(28)が事故当日、社内用に撮影した現場写真を、無料通話アプリ「LINE(ライン)」で知人ら向けに投稿していたことがわかった。
 JR九州は就業規則違反にあたるとして、運転士を処分する方針。

 同社鹿児島支社によると、運転士は事故後、状況把握のため現場写真を送るよう会社から指示を受け、土砂が流入した車内の様子などを私有のスマートフォンで撮影。同日昼に複数枚を送信した。
 その後、同日午後5〜6時頃、職場から、少なくとも1枚をLINEで知人ら約20人が登録されているグループに投稿。「死ぬかと思った」との感想も送ったという。
 同支社は23日に運転士から聞き取り、確認した。運転士は「友人1人に送ったつもりが、グループ全体にわたっていた。認識が甘かった」と話しているという。


 
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■2013年10月01日:6年前の9月27日

日本の報道カメラマン長井健司さんが、"ミャンマー" と称するビルマの軍事独裁政権の兵士に射殺されたのが、6年前の9月27日である。
「6周年」は日本のテレビでも若干報じられたようだが、「国境なき記者団 (Reporters Without Borders) 」のHPが、(現在の)ビルマ政府への強いメッセージを掲載している。
長井さんの "母国" であるはずの日本政府は、この件に関してはまったくやる気がない(ようにしか見えない)。また、日本の多くのメディアも、 "大きな可能性を秘めたミャンマービジネス" などと言ったことばかり報じていて、民主化についてはスーチーさんの動向だけで事足れりとしているようである。
しかしながら、記録映像も残っている「長井さん殺し」の犯人すら特定せず、辺境の少数民族への弾圧は依然として続いているというのも一方の現実である。アメリカが多くの国で犯してきた失敗と同じ "経済的にうま味が有れば、多少の独裁には目をつぶる" という道を、日本も進むのだろうか。

 以下「国境なき記者団 (Reporters Without Borders) 」のHPより(意訳している)
 今日は、6年前に日本の報道写真家長井健司さんが、軍事独裁下のラングーンで兵士に射殺された日である。
 長井さんの死以降、軍部は権力を手放し、多くの改革が始まっているが、彼の殺人事件では未だ誰も処罰されていない。国境なき記者団はこの悲劇を忘れず、7月にThein Sein大統領に訴えたことを再び訴える。
 「ビルマの大統領が7月にフランスを訪れた際、我々は1962年以来の報道機関に対する犯罪の責任から逃れようとする者と闘うための専門的な査問委員会を作るように彼に要求した」
 「我々は、ジャーナリストに対して行われた多くの犯罪を認識する第一歩として、長井さん殺人事件の調査を要求する。また、我々は、兵士が彼の身体から奪ったカメラが彼の家族に返されることを保証すること、そのために可能なあらゆる手段を講じることを(ビルマ)政府に求める。」
 「7月に Ye Htut情報大臣代理がパリの国境なき記者団本部を訪れた際、彼は政府がビルマの苦痛にあふれた過去を検証できる時期は未だ来ていないと言った。」
 「それにもかかわらず、88世代学生グループによる、3,000人を超えるビルマ市民に対する流血の犯罪(25年前の8月8日、軍事政権による血まみれの弾圧)を認識することへの訴えは、全ての人々にとって過去を思い出すべきことが緊急の課題であることを証明した。」
 「我々は、政府が過去2年に成し遂げた進歩を歓迎する。しかし、ジャーナリストに対する過去の犯罪を解明することへの明瞭な意志決定こそが、情報の自由の改善への努力が確実であることを保証するために必要である。」
 日本の通信社APFのために働いていた長井さんは、2007年9月27日ラングーン通りのデモ隊の群衆の中で、カメラを手にしたまま兵士によって至近距離から射殺された。サフラン革命のさなかに。
ーー以下略ーー

国境なき記者団HP


 
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■2010年06月22日:浜名湖ボート転覆事故

 どうにも呆れた話である。
 事故そのものではない、教員の誰一人として「注意報の発令」を知らなかったという件である。
 「そんなことくらい、何よりも先に自分で調べて確認する」というのが野外活動を引率する者の最低限の常識ではないか。
 今では野外活動に携帯が必須の道具であるのは常識で、大学生が持っている程度の携帯でも、ネットの気象通報ぐらい十分に確認できるのである。
 彼等は、そのことを知らなかったのだろうか。あるいは生徒に持参を禁止するついでに自分たちも "持ってこなかった" のだろうか。それとも、持ってはいたが自分で調べようと思わなかったのだろうか。
 もっとも、実は知っていたが活動を止めようとせずに傍観し、事故が起きたので保身のために「知らなかった」と言い張っているだけかも知れないのだが。

 相変わらず、話の焦点をわざとのようにズラしつづける報道にもウンザリである。
 事故そのものは、荒れる湖面でカッターをモーターボートで曳航していて転覆させたという単純なものである。転覆が曳航操作を含む運転上のミスが原因であれば業務上過失致死、最善を尽くしたことが確かなら不可抗力の災害ということである。この部分について責任は完全に「青年の家」側の担当者にあるのであり、最新の報道によれば、作業を行なった "所長" は曳航の経験が全く無かったというのだから、青年の家そのものの管理・運営に関する静岡県の責任も大きい。
 引率教師の責任となるのは生徒の安全確認、特に「人数確認」なのだが、この点についての報道がまったくない。学校関係の事件に特有の実に不愉快な傾向なのだが、とにかく直接の担当者を隠して学校長が一人で謝りまくるという構図である。
 当日現場に居て "一人足りない" ことに気付かなかったことは、しかも早急に発見していれば被害生徒はおそらく死なずに済んだということを考えれば、学校側の引率者の責任は極めて重大である。また、このような突発事態に対応する能力のない教員に引率させたとしたら、それこそが学校長の責任である。
 全校集会の模様だの「子どもたちの心のケア」だのと紋切り型の後追い報道をステレオタイプな沈痛な表情で伝えるばかりで、上記のような「大人の社会的責任(刑事責任を含む)」の問題を放り出しているジャーナリズムとは何なんだろう。
  もっとも、同じように沈痛な表情で「二度と起こして欲しくない」とか「再発防止策をしっかり」などという "市民の声" にはこれで合っているのかも知れない。徹底的に(鬼のように!)原因を解明し、関係する個人の責任を追及するすることを通じてしか有効な再発防止策など立てられない、というあたりまえのことが見えなくなっているのだから。


注意報発令、学校側知らず=「事故起きるまで」―ボート転覆

 浜松市の浜名湖で18日、ボートが転覆して愛知県豊橋市立章南中学の生徒1人が死亡した事故で、豊橋市教育委員会と同校が20日夜、同市役所で記者会見し た。事故当日の大雨や強風などの注意報について、市教委は「事故が起きるまで、校長や学校職員は発令の事実を知らなかった」と述べた。
 市教委は事故後、ボート訓練を主催した「静岡県立三ケ日青年の家」(浜松市)に聞き取り調査をした。
 調査結果によると、18日正午前、青年の家の事務所で、同校教諭が学年主任の指示を受け、青年の家のスタッフに、雨が降っている中で訓練可能か確認した。
 スタッフは「このくらいの雨なら大丈夫。インターネットで注意報も出ていない」と答えたという。学年主任は教諭から話を聞き、校長に訓練は実施可能と伝え、校長が了承した。
 青年の家の別のスタッフが正午すぎ、注意報を確認。事務所にいた青年の家の所長やスタッフに口頭で伝えたが、学校側の校長や職員は別の場所にいたため、伝わっていなかったとしている。
 時事通信 6月20日23時59分


 
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■2010年04月07日:乗用車火災事件で隠されていること

 今月2日と4日に北海道厚沢部町と宮城県柴田町で乗用車が燃え、子供が焼死する事件があった。いずれも、車内にあったライターを子どもがいじっている内に出火したと推定されている。
 なぜ車内にライターが放置されていたのか? 「喫煙者が使用する車だったから」に100%間違いない。
 つまり、これも形を変えた「喫煙習慣の間接的被害」の一つなのであるが、とにかく異様なのは、マスコミ報道が必死にこの点に触れないようにしていることである。良く言うセリフの形を借りれば「ライターがひとりで勝手に車内に入った訳は無い」のであり、子どもを死に至らしめた主要な原因が、常時身近に(無神経に)発火物を置くという喫煙習慣そのものにあったことは疑問の余地がないのにである。
 そんなに「タバコ企業」が怖いのか、それならまだましで、書いてる記者自身が喫煙者であるために「書きたくない」「問題が見えない」のだったら全く救いようが無い。
 下記の読売の記事などはその究極と言える。
 本文で、日本自動車研究所の研究員の「ライターなどの火元となるものとゴミなどの可燃物があれば、炎上する危険性は更に増す。車内にライターやゴミなどは置かないようにしてほしい」とのコメントを紹介しているのに、見出しではライターの件などまるで無かったことにして「車内に可燃物、一気に燃え上がる危険性」と言うのである。


車内に可燃物、一気に燃え上がる危険性

 北海道厚沢部町と宮城県柴田町で今月2日と4日に起きた子供を乗せた乗用車の火災は、いずれも短時間で激しく炎上した。
 最近の車は内装に燃えにくい素材が使われているが、研究機関の実験では、車内に可燃物があると一気に燃え上がるとの結果も出ており、専門家は「可燃物を車内に残さないでほしい」と注意を呼びかけている。
  ーーー 中略 ーーー
 車の安全対策を研究している日本自動車研究所(茨城県つくば市)の実験では、乗用車の運転席の灰皿に置いた小型の固形燃料にライターで火を付けたところ、2分でダッシュボード付近に燃え移り、15分で運転席から火柱が上がった。30分後には車全体が激しく燃え、60分で全焼した。
 実験を担当した鈴木仁治主任研究員(62)は、「ライターなどの火元となるものとゴミなどの可燃物があれば、炎上する危険性は更に増す。車内にライターやゴミなどは置かないようにしてほしい」と話している。
 読売新聞 4月7日15時57分


 
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■2009年12月22日:トヨタ自動車という権力

 これでは、値下げ要求に耐えられない部品メーカーや下請けは倒産・廃業に追い込まれ、生き残ろうとすれば解雇・雇い止めの嵐になることは間違いない。
 それでも、どこのメディアも "トヨタさん" を批判することはできない。この共同の記事など、精一杯頑張ったものと言得るだろう。

 部品コストを3割引き下げへ トヨタ、下請けに通知
 トヨタ自動車が系列の部品メーカーに対し、自動車部品の調達価格を2013年までに3割引き下げる計画を通知したことが、22日明らかになった。国内外で新型車の低価格化を進めるのが狙い。車を買う人にとっては朗報だが、下請けや孫請けメーカーの経営を圧迫する要因になりそうだ。
 今後発売するすべての新型車について、車台やエンジン、電装機器などを構成する幅広い部品の原価低減を図る。今後、個別の部品について価格や仕様を部品メーカーと協議し、トータルで3割の引き下げを目指す。
 国内では今年、エコカー補助金など国の優遇策の効果で販売台数が持ち直した。トヨタはこのため「価格が20万〜30万円安くなれば、需要が喚起できる」(豊田章男社長)と分析、低価格化を目指す方針を示していた。
 また中国やインドといった新興国でも低価格車を中心に需要が急増しているため、安くても利益が出る車の開発を打ち出す必要に迫られている。
 ただ部品メーカーからはこれまでも「トヨタからの値下げ圧力が強い」との声が上がっており、関係企業にとって大きな負担になりそうだ。
 2009/12/22 10:30 【共同通信】


 
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■2009年10月28日:女性の社会進出、日本は75位

 この国の「性差別状況」には、依然としてまったく改善の兆しが見えない。
 世界経済フォーラムが発表する「男女格差指数」の国別比較を時事通信が報じているのだが、例によって「先進7カ国中で最下位」などと能天気な報道である。
 そのことと、上位には北欧の小国が並んでいることを報じることによって、読者には「たいして重大な事態ではない」という印象を与える記事となっている。
 しかし、下の表に示すように、日本は対象となったアジアの21カ国中10位であり、タイ、中国、ベトナムより下に位置するばかりか、アジア最高位のフィリピン(9位)からは遠く引き離されているのである。
 このような、明らかに女性の人権が損なわれている状態を放置しながら、前政権は「美しい国」だの「国を愛する心」だのと偉そうに言っていたわけである。さて、新たな政府はどうするのだろうか。
 とは言うものの、このことを「政府だけの責任」と見るのは正しくない。
 「現実の仕事や生活で直接関係のある人々の中から、あなたが "尊敬する" 女性を挙げて下さい」という質問に、この国の男性の一体何割が母親以外の人物を複数挙げられるだろうか。
 根は深いのである。

gendergap

 
女性の社会進出、日本は75位=トップはアイスランド−世界経済フォーラム  【ニューヨーク時事】世界各国の政財界リーダーが集まる「ダボス会議」の主催で知られる世界経済フォーラムは27日、社会進出における性別格差の度合いを評価した「男女格差指数」を発表した。格差が最も小さいとされたのはアイスランドで、以下フィンランド、ノルウェー、スウェーデンと上位に北欧諸国が並んだ。日本は75位で、前年(98位)からは改善したものの、先進7カ国(G7)中で最下位だった。
 日本の評価を項目別に見ると、「女性国会議員の数」が105位にとどまるなど、政治への参加度について評価が低かった。また、「高等教育への進学率」が 98位と、教育面での不平等が指摘されたほか、経済面でも「賃金格差」が99位、「就業率格差」が83位と低位だった。ただ、「女性幹部の登用」は6位にランクされた。
 (時事通信 10月27日21時51分配信)


 
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■2009年07月31日:推定有罪という病

 この国の司法は、とんでもないことになっているようだ。
 この事件の重大なところは、行われた場所が刑務所ではなく拘置所、被害者が受刑者=有罪確定者ではなく刑事被告人であったということである。
 幼稚な犯行で被害者の身体に与えた影響は軽いなどとは言語道断である。懲罰の対象である受刑者(それでも法の定めに拠らない不当な人権侵害など許されないが)ならともかく、推定無罪の原則が適用される被告人に対して、どのような軽微な行為でも絶対に許されるものではない。
 このような検察の判断は、まさに全ての被告人を有罪と決めつけ、裁判以前に罰してしまおうとする思想の具体的な表出と言わざるを得ない。
 また、地検がこのような暴走を始められるような雰囲気、土壌が、近年急激に台頭してきていることも確かである。それは明らかに、マス・メディアが誘導し、多くの大衆が追随する "犯人探し" 、 "決めつけ" 、そして異常な "厳罰=死刑要求" という一連の流れである。


トイレの水で安眠妨害の看守を不起訴処分に 大阪地検
 大阪拘置所(大阪市都島区)の看守が一晩に40回以上も水洗トイレの水を流して刑事被告人の睡眠を妨害した事件で、大阪地検は30日、特別公務員暴行陵虐容疑で書類送検されていた29歳と25歳の男性看守2人を不起訴処分(起訴猶予)にした。
 理由について地検は「幼稚な犯行で被害者の身体に与えた影響は軽い」などとしている。
 2人は今月10日、書類送検されるとともに減給100分の20(3カ月)と減給100分の10(1カ月)の懲戒処分を受けていた。
 (産経新聞:7月30日20時33分配信 )


 
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■2009年04月15日:見出しテロ" に画期的判決

 画期的な判決ではないかと思う。
 これまで、「見出し」だけに一方的な誹謗中傷的文言を書いておいて、本文では「・・・というような批判もあるが、さて真相はどうなのだろうか?」などと 逃げる悪質な記事が野放しにされて来た。
 「本文をちゃんと読んでもらえれば、そんなに一方的なことは書いてない」などという居直り的反論がまかり通ってきただけに、この判決の「中吊り広告や新聞広告を見た人の多くは雑誌の記事まで読むことはないため、記事とは別に広告の内容だけで社会的評価を下げるかどうか判断すべきだ」という指摘は大変重要かつ意義のあるものである。
 特に選挙が近づくと、野党の有力な政治家や野党政党そのもの、政府に批判的な言論人などを標的としたこの種の「記事」が突然増えることで、週刊新潮、週刊文春の2誌は際立っていた。
 この判決で、これら週刊誌のプロパガンダ戦略は大きく制約されることになる。それとも控訴して徹底的に戦うのだろうか?


新潮社に賠償命令 陸上・為末選手の名誉棄損認める
 週刊新潮に掲載された詐欺に加担したかのような印象を与える記事で名誉を傷付けられたとして、陸上の世界選手権400メートル障害銅メダリストの為末大選手(30)が発行元の新潮社などに4500万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決が15日、東京地裁であった。畠山稔裁判長は為末選手の訴えを認め、新潮社に約220万円の支払いを命じた。
 判決によると、同誌は昨年4月10日号に「『詐欺の片棒を担いだ』と告訴されるメダリスト『為末大』」との見出しで記事を掲載。
 記事は為末選手が詐欺疑惑を持たれている投資ファンドの所属選手であることを指摘し、同ファンドの広告塔的な役割を果たしていることを問題視した。しかし、実際には為末選手は告訴されなかった。
 畠山裁判長は判決で、「中吊り広告や新聞広告のを見た人の多くは雑誌の記事まで読むことはないため、記事とは別に広告の内容だけで社会的評価を下げるかどうか判断すべきだ」と指摘した
 その上で、「中吊り広告などにある見出しが断定的で、真実ではない。あたかも詐欺行為に加担したとして告訴されたという印象を見た人に与えた」と指摘し、名誉棄損を認めた。
  (MSN産経ニュース 2009.4.15 20:13)


 
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■2009年04月10日:千葉県知事選における森田健作氏の勝利

 少し古い話だが、森田健作氏が千葉県知事に当選したことに関連して、「小沢一郎ー西松建設」問題の影響が民主党が推す候補の得票を減らし、結果的に森田氏の当選につながった、というような主旨の発言や報道を見た。
 馬鹿げた話である。それに、千葉県民や森田氏に対して失礼千万でもある。
 あの選挙は、単純明快に森田氏が勝ち、民主党が推した吉田候補が敗れた、すなわち千葉県民が森田氏を選んだというだけのことである。
 民主党代表にして最も古い自民党的体質をもつ政治家を巡って起きたスキャンダルは、この選挙に影響を及ぼしてなどいない。
 では、なぜ吉田候補は支持を得られなかったのか。候補乱立、出遅れなどもあったであろうが、最大の問題は両者の政策の根本的な違いにあったと考える。
 吉田候補の唯一最大の主張は「企業経営的センスの県政への導入」であった。
 しかし、今全国を覆っているのは小泉改革という "何でも民営化" 、 "弱肉強食的市場原理主義" がもたらした荒廃と格差である。
 同じ時期に、千葉県の伝統ある主要都市の一つの銚子市では、「財政改革」のために市立病院を閉鎖しようとした市長に対して、市民の健康と福祉を守れとしてリコール運動が起きていた。
 国民は、財政健全化というスローガンのもとで "最も弱い人々" に何が起きたのか、そこで企業がどのように行動したのかを知ってしまったのである。
 官僚や "企業人" にはもう期待できない、期待したくないと思った千葉県民が、普通の市民の感覚に近い (言わば素人っぽい) 森田氏の主張を受け入れ、期待したいと考えた結果と見るべきであろう。


 
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■2009年04月04日:ロケット・ミサイル・飛翔体!

 NHKはまるで「空襲警報発令中」状態。
 「ミサイル」騒ぎが批判されたものだから「飛翔体」という意味不明の呼び方を始めた。ほとんど「空飛ぶ円盤」だな! 世界は単に「ロケット」と呼んでいるのに。
 国民によく知らさぬままに、莫大な費用をかけて "整備" した Em-Net (エムネット) の宣伝も兼ねているようだが、早速 "誤報" を流している。 "誤探知" などと強弁しているようだが、アメリカの軍事衛星の精度から考えて信じ難い。 Em-Net の最終発信は "ボタンを手で押す" ものだからね・・・本当はどうだったのか。
 もう一つ、 MD(ミサイル防衛) システムによる "迎撃" は、きちんとこちらに向かって飛んでくるミサイルを比較的低高度で撃ち落とすものであって、高高度のロケットには届かない。まして、事故で壊れたロケットの破片 (予測不能) の迎撃など絶対不可能なのだから、 "配備" は単なるデモンストレーション。
 人工衛星打ち上げロケットと長距離弾道ミサイルは、頭に載せるモノと誘導する方向が違うだけで "基本的には全く同じもの" だ、ということをきちんと説明しないから話が変になる。諸外国は、北朝鮮がロケット技術を "誇示する" ことを批判し、止めさせようとしているのであって、その意味で科学技術と政治の問題に過ぎない。
 技術的状況で言えば当然日本の方が上なのであって、弾道ミサイルなど "いつでも発射できる" のだが、世界は日本が他国を攻撃しない (と憲法で規定している) こと、その技術をアブナイ国に輸出しない (ことになっている) ことを政治的に認めているから何も言わないだけ。
 それをそっくり "外敵襲来" の話にすり替えて、「官邸危機管理センター」などと騒ぎ立て、国民の不安感と北朝鮮に対する反感を煽り立て、ついでに自衛隊の "存在価値" も刷り込もうとする、相変わらずの (霞が関的) 巧妙さである。
 冷静な意見を言う政治家が首相官邸周辺に不在で、でっち上げの "国家的危機" に酔った妙な高揚感ばかりが伝わってくる。本当に情けない風景だが、その意のままに「空襲警報」を発信しつづけるNHKの醜悪さも際立つ。
 麻生政権・自民党は今回の「人工衛星騒ぎ」をまさに "神風" だと思ったかもしれないが、ここまでの経過を見ていると、国民の (良い意味での) 平和ボケと、身の回り数メートルしか見ようとしない体質の徹底のために、妙なパニックや流言蜚語が生じていないのが皮肉である。
 ただ、 KORIAN 系の人々に対する嫌がらせや襲撃を生き甲斐にしている "差別主義者" たちに、また格好の "口実" を与えるのだろうと考えると、一層うんざりする。


 
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