日本の政治を考える

(Quora アーカイブ 2018/02〜/05)


 

2018年05月16日:「蚊帳の外」で困る事は何なのでしょうか?

2018年05月15日:野党やリベラル系メディアの拉致被害者への関心が薄いのは何故?

2018年05月10日:内閣支持率はなぜマスコミによって違うのですか?

2018年04月22日:日本はなぜアメリカに媚びを売るのでしょうか?

2018年03月25日:日本の軍隊はどれほど強力ですか?

2018年03月05日:エルサレムの首都認定、日本政府はナゼ反対しない?

2018年02月25日:日本は民主主義国家ですか?

  
*Quora という Q&A サイトに投稿した「回答」。一部修正してあります。


 
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■2018年05月16日:

Q:NHKが「蚊帳の外」を恐れてるように装ってますが、「蚊帳の外」で困る事は何なのでしょうか?
 
 何故そのような(ニュースの)解釈になるのでしょうか。NHK は「蚊帳の外ではない」という安倍総理の見解をそのまま(何の論評もなく)伝えているだけで、何かを恐れたり装っているとは思えません。
 日本メディアに頻出する「蚊帳の外」という表現自体が、極めて視野の狭い品のない言葉で、大切なことをきちんと伝える妨げになっています。具体的には、米国・韓国・北朝鮮・中国の4ヶ国の間で、高密度な外交交渉が急速に行われている一方で、日本がそこに全く関与しない(できない)状況にあることを指しています。
 これには、大きく2つの理由があります。第一は、今回の交渉が朝鮮戦争の終戦を目指していることで、当事国ではない日本には「本来居場所がない」ことです。そして第二には、安倍総理・河野外相が直前まで「対話のための対話には意味がない」などと一貫して極めて強硬な態度を表明し続け、自ら「南北ー米朝対話に背を向けてきた」ことです。
 最も心配されることは、「4ヶ国交渉」で問題を話し合う状態が "定着する" ことで、そうなると「困ること」は当然出てきます。様々な点で日本国の東アジアにおける存在感が小さくなり、今後日中、日韓の間で対立する状況が生じた場合、米国がこれまでのように「常に日本の側に立ってくれる」とは限らなくなります。また、これまで「米国追従」だけで済んだものが、一部であっても「米中で合意した結果への追従」となることも予想されます。今後、東シナ海等における様々な権益を巡る対立が生じた場合でも、日本は相対的に不利になる可能性が高いと考えられるのです。


 
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■2018年05月15日:

Q:日本人は特に野党の国会議員やリベラルを自称するメディアや言論人をはじめとして拉致被害者及びその家族への関心が薄いように思われます。それは何故だと思いますか?
 
 政治的傾向に関係なく、日本人全体として関心が薄い(理由は良く判りません)のが現実で、保守を自認する人々の一部や北朝鮮を特に嫌う人々が、「拉致被害者とその家族」に相対的に高い関心を持っている(と定常的に主張している)と見るべきです。
 これについて、当事者である蓮池透氏は、繰り返し「拉致被害者を政治利用しないで欲しい」とも言っています。「野党の国会議員やリベラルを自称するメディアや言論人」が "特に関心が薄い" というような事実無根の決め付けを、質問の形で展開するのは如何なものかと思います。


 
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■2018年05月10日:

Q:内閣支持率はなぜマスコミによって、それぞれ違うのですか?
 
 大きくは、次の3点が理由です。

1.冒頭で名乗られた調査主体・媒体名によって、答えるー答えないという選択が行われ、サンプル(回答者)が選別される結果、回答傾向が偏ります。
2.政治について特に強い関心・意志をもっていない人々に対しては、質問分の「前置き」の内容、選択肢の構成などによって、回答を狙った方向に誘導することができます。たとえば、質問の前置きとして「企業の利益が史上最高、法人税は減税、一方勤労者の実質所得は減っていること」を挙げるか、「急激な高齢化が進展、子育て支援も必要、福祉の充実には財源が必要、しかし国家財政は逼迫」を挙げるか、によって「消費増税への賛否」を問う結果にどのような影響が出るか、想像してみれば判ると思います
3.また、そのような誘導に気づき・反発する人々は途中で回答拒否・打ち切りとなることが多く、狙った方向に沿った回答者が相対的に多く残るため、回答は偏ったものとなります。

 その他、RDD方式による調査の場合、自分(自宅)の電話の着信番号表示機能を常に利用し、未知の番号からかかった電話には出ないといった、情報や社会に対して一定の警戒心を持つ人々が対象外となる、という問題もあります。これは、調査を行う新聞社等による違いとは直結しませんが、この方式の調査結果全体に特有の偏りを生んでいると考えられます。


 
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■2018年04月22日:

Q:日本はなぜアメリカに媚びを売るのでしょうか?
 
 日本(人)にとってアメリカは、第二次世界大戦で圧倒的に敗北した相手国であり、1952年まで7年間占領・支配された国でもあります(沖縄はもっと長いですが)。しかし、その占領・支配は(世界的に見れば)比較的温和で友好的なものであり、多くの文化的な影響を及ぼすものでもありました。そして現在の日本にとってアメリカは軍事的同盟国であり、最大の貿易相手国として、世界の国々の中で最も親密な国となっています。
 だからと言って「日本人の多くがアメリカに媚を売る」などという事実はまったくありません。そのように決め付けた上で「なぜ」と問うのは、単なる偏見・悪意に基づく発言にしか見えません。
 確かに、日本の政治家の一部に、アメリカ政府に対して「媚を売っている」としか思えないような言動があることは事実ですが、それは彼等の個人的な心情、思惑、利害の問題であり、それを「日本」として一般化するのは容認できません。


 
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■2018年03月25日:

Q:日本の軍隊はどれほど強力ですか?
 
 細かい数字は挙げませんが、兵器・装備についてはアジアでもトップクラスの「強力さ」だと思います。(事実上の)空母、潜水艦、イージス艦、ステルス戦闘機まで装備してますから。ただ、他の方も指摘されているとおり、実戦経験がまったく無いこと、米軍との合同演習でもかなり低い評価を受けていることなどから、「実戦には弱い」と見るべきでしょう。
 しかし、70年以上にわたって他国の軍隊と闘わず、戦闘によって殺しも殺されもしなかった、というのは素晴らしいことです。経済的な相互依存をことさらに無視して中国を「仮想敵国」に仕立て、明らかに「攻撃用」としか言えない兵器・装備を、莫大な国費を投じてさらにアメリカから購入することは、逆に東アジアの軍事的緊張を高めることにしか繋がらないと思います。


 
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■2018年03月05日:

Q:トランプ大統領は、エルサレムを首都認定しました。中東 英国など欧州から 世界の大半が反対していますが、日本政府はナゼ反対しないのだと思いますか?
 
 現在の日本政府が、国際社会のメンバーとしての確固たる理念や理想を全くもってないからです。
 先進民主国家の間では、互いに批判的な意見を表明することは普通で、問題化するのは「何か行動を起こしたとき」からです。現実の日本は、ほとんど被占領国なみに米軍の自由な行動を認め、貿易交渉でもほぼ米国の言いなりを続けているのですから、(エルサレム問題を)「憂慮する」くらい言っても何の問題もありません。
 理念も理想も無いから当座凌ぎのことしか考えない、そして「口は災いの元」のような極めて日本的な発想も影響して、「同盟国として忠告する」という先進国なら当然の行動もとれないのだと思います。


 
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■2018年02月25日:

Q:日本は民主主義国家ですか?
 
 分けて考える必要があります。

Q. 日本国の政治制度、社会制度は、西欧型民主国家と同等のものとなっているか?
A. YES(今のところ) 憲法に「国民主権」を明記し、普通選挙による議会をもち、年齢・定員などの合理的な制限の範囲で全ての国民が受験・就労可能な官僚制度ももっている。

Q. 日本国の国民は、西欧型民主主義思想を自らの思想・価値観としているか?
A. NO 国民の多くが身に付けていない。少し議論してみるだけで、基本的人権、国民主権、民主的意思決定プロセスなどの基本的要件について、根本的に理解していない、かなり偏った特異な考え方をもっていることが判る。

Q. 日本は今後、西欧型民主主義国家として成熟して行くだろうか?
A. NO 現在の日本国政府首脳は、基本的人権、国民主権、言論の自由、といった要件の尊重・確立を "明確に否定" する勢力に強く影響されており、言論報道や学校教育(教科書)などにも干渉・圧力が及び始めている。多くの国民の思想状況が上記のとおりであることからも、このまま推移すれば、遠からず日本は、西欧型民主主義国家とは明確に異なる国になってしまうと思う。


 
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