信濃川と新潟平野の変遷

■1.地域概観

 ここであつかう範囲は、主として長岡市より新潟市に至る新潟平野中南部である。南西部からは信濃川,南東部からは阿賀野川が平野に流入している。
 この2つの大河は、元々は現在の新潟市沼垂の付近で頭をならべて日本海へ注いでいた。
 信濃川の場合,長岡付近では谷底平野状地形を呈している。大河津付近より下流にかけて自然堤防が信濃川,中之口川にそって発達するが、幅1km程度で河川の大きさに比して小さい。この他,西川,刈谷田川沿いにも発達Lている。海岸には数列の砂丘・砂州が発達する。
 これら自然堤防と自然堤防,自然提防と砂丘,自然堤防と丘陵山地の間には広大な後背湿地が開け泥炭の堆積も見られる。この後背湿地にはかつて鉗潟など多くの湖沼が残されていたが,ほとんど干拓され現在では鳥屋野潟が残されているにすぎない。

新潟平野地図

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